Project/Area Number |
12215092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩根 敦子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30252638)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 低分子量G蛋白質 / 蛍光エネルギー移動法 / イメージング |
Research Abstract |
近年、正常細胞における外界適応や、癌細胞の運動性等を冗進する因子の1つとして、様々な低分子量G蛋白質が深く関与していることが明らかにされてきた。しかし、実際に低分子量G蛋白質が、細胞中の何処でどの様な時間経過でどれ位の分子数が活性化されると細胞の形態変化や細胞接着・運動性等との関係するのかは未だ不明な点が多い。これらを明らかにするために、生きた細胞中で低分子量G蛋白質の活性化状態や動的振る舞いを蛍光エネルギー移動法(FRET)を用いて可視化する事を目的としている。今年度は(1)蛍光色素や蛍光蛋白質が目的のイメージングに適しているように顕微鏡を開発、(2)H-Ras組換え体への蛍光色素(IC5)の特異的な部位(Cys118)への導入や、(3)GTPの蛍光色素の標識化(Cy3-GTP)を行い、(4)G蛋白質の活性化状態の可視化に成功、さらにプレリミナリー結果ではあるが(5)GTP結合Rasの動的構造多形成を示唆するIC5-RasとCy3-GTPのFRETを観察し、さらに(6)活性化状態のTMR-RasとRafとの動的な相互作用を1分子レベルで観察した。細胞中のどの様な場所でどの様な時間経過での起こる変化なのかはin vitroの実験結果だけでは未だ解らないが、生きた細胞を用いてRaf-1のEGF刺激に対する動態を蛍光蛋白質GFPの変異体であるYFPとのキメラ蛋白(YFP-Raf-1)を用いてイメージングし、EGF刺激後の細胞質から膜に移行する過程を観察することも出来てきたので、この技術を応用して低分子量G蛋白質の細胞内動態もこれから解明出来るであろうという目処は立ってきた。将来的には細胞の形態変化等を追従しながら低分子量G蛋白質の動態との関係を明らかにしたい。
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