Project/Area Number |
12215102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
南 康博 神戸大学, 医学部, 教授 (70229772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 勲 神戸大学, 医学部, 助手 (50314472)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | リンパ球 / (原)癌遺伝子産物 / 癌抑制遺伝子産物 / 細胞接着 / 癌の浸潤・転移 / 悪性リンパ腫 / Chk2キナーゼ / 放射線感受性 |
Research Abstract |
がん細胞の浸潤・転移の分子機構ならびに(放射線等の)DNA損傷刺激に対する感受性制御機構を解明することは、がんの病態を理解する上で重要であるのみならず、がんの診断・治療を行う上で有用な知見を提供するものと考えられる。本研究により、まずプロB細胞株BAF-B03において活性型H-Rasがalpha6インテグリンを活性化し、その結果ラミニンへの細胞接着性が亢進すること、また活性型H-Rasがc-Mycと協調的に作用することにより、VCAM-1の発現を誘導するとともに、alpha6インテグリンの発現を抑制することが明らかとなった。活性型H-Rasとc-Mycを構成的に発現するBAF-B03細胞はin vitroにおいて顕著な細胞凝集を呈するとともに、ヌードマウスに移植した際に腫瘍の浸潤・転移を引き起こすが、腫瘍細胞の原発巣からの離脱の過程において、alpha6の発現抑制によるラミニン接着性の低下が関与していることが考えられる。また、本年度の研究における一連のHodgkin,non-Hodgkinリンパ腫細胞株を用いた解析から、Chk2キナーゼがリンパ球系悪性腫瘍の放射線感受性を制御する重要な分子であることが明らかとなった。即ち、放射線感受性の高いHodgkinリンパ腫細胞株においては、放射線耐性のnon-Hodgkinリンパ腫細胞株に比べて、顕著にChk2の発現が低いことが明らかとなった。さらに今回、Chk2キナーゼと共役する分子として核内蛋白質ホスファターゼを同定することに成功した。
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