Project/Area Number |
12215103
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松井 利充 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (10219371)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 達雄 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (00314485)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | EphB / ephrin B / チロシンキナーゼ / 白血病細胞 / リンパ球 / ノックアウトマウス / 受容体 / 神経ガイダンス |
Research Abstract |
本研究において、最近私達が見いだしたヒト正常細胞に高発現するがキナーゼ活性を欠損する増殖因子型受容体EphB6の活性発現機構の解明ならびにヒド癌細胞における機能的意義の検討を行った。今回、ephrinB2がEphB6の高親和性リガンドであることを明らかにした。ヒト白血病細胞においては、T細胞由来の腫瘍細胞にのみEphB6特異的発現がみられ、分化に伴う発現調節が腫瘍細胞においても維持されていることを抗ヒトEphB6受容体モノクローナル抗体を作製し明らかにしてきた。しかし、EphB6受容体リガンドであるephrin B2の発現にはT細胞特異性は認められず、B細胞にも発現しうるが、すべての白血病細胞株に発現しているとは限らなかった。すなわち、血球細胞に発現するEphB6機能を考察するに当たって、同じ血球細胞に発現するリガンドとの相互作用とともに造血または腫瘍増殖微小環境における間質細胞が発現するリガンドとの相互作用も明らかにする必要があると考えられる。世界に先駆け作成したEphB6ノックアウトマウスの解析よりEphB6およびephrin B2発現領域に神経線維の走行異常が見られ、キナーゼ欠損型Ephファミリー受容体が生理的機能を担っていることが示唆された。Ephファミリーの受容体およびその特異的リガンドは膜結合蛋白として機能し、細胞の接着あるいは反跳現象に関与していることが最近明らかとなってきており、EphB6のようなキナーゼ活性を持たない増殖因子受容体の生理機能の解明により、他の増殖因子受容体の未知の情報伝達機構あるいは細胞間相互作用における新しい機能の発見につながる可能性が高いと考えられる。
|