ACFはにrasによるGST-π遺伝子誘導を介して自らのアポトーシスを回避する-GST-pノックアウトマウスを用いた実証-
Project/Area Number |
12215123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
高山 哲治 札幌医科大学, 医学部, 助手 (10284994)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Keywords | GST-π / アポトーシス / ACF |
Research Abstract |
我々はこれまで、大腸癌発癌過程の初期病変であるACFではras変異が既に陽性であり、このrasによりJun/Fosを介してGlutathione S-transeferase(GST)-π発現が誘導されることを明らかにした。本研究では、まずGST-πが二次胆汁酸によるアポトーシスを抑制するかどうかを検討するとともに、GST-πによるアポトーシス抑制の機序を解析する。まず初めに正常二倍体細胞(HEL)にGST-π遺伝子を導入し、GST-πが二次胆汁酸により誘導されるアポトーシスを抑制するかどうかを検討したところ、有意に抑制することが示された。また、GST-πをoverexpressionしている大腸の微小病変であるaberrant crypt foci(ACF)は、二次胆汁酸によるアポトーシスに抵抗性を示すことが明らかにされた。本研究では次に、GST-πと二次胆汁酸(deoxycholic acid,DCAなど)の相互作用を検討するために、まずDCAのGST-π活性に対する効果を検討したところ、dose-dependentに抑制することが示されれ。さらに、Circular Dichloism(CD)解析によりGST-πが直接DCAと結合することが示された。さらに、大腸発癌過程におけるGST-πの意義を検討するため、GST-πノックアウトマウス(KOマウス)に大腸発癌剤であるazoxymethaneを投与したところ、KOマウスでは対照群に比べてACF数及びポリープ数ともに有意に減少していた。つまり、ACFに発現するGST-πは二次胆汁酸により誘導されるアポトーシスを抑制することにより発癌に促進的に作用することが明らかにされた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)