細胞接着斑蛋白質Hic-5によるがん細胞形質の調節機構
Project/Area Number |
12215147
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
柴沼 質子 昭和大学, 薬学部, 助教授 (60245876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真下 順一 昭和大学, 薬学部, 助手 (60054045)
江川 清 昭和大学, 薬学部, 講師 (00095879)
野瀬 清 昭和大学, 薬学部, 教授 (70012747)
西谷 直之 昭和大学, 薬学部, 助手 (10286867)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | Hic-5 / パキシリン / G-蛋白質 / 細胞接着 |
Research Abstract |
細胞接着斑蛋白質Hic-5はパキシリンの構造類似体であり、共通の相互作用因子が存在するが発現パターンおよび強制発現の細胞への作用が異なる。本研究では、第一にHic-5発現ベクターの導入により接着シグナルのどのような影響を与えるかを検討した。その結果、フィブロネクチン刺激による繊維芽細胞の伸展がHic-5により抑制されることが見出された。パキシリンにはこのような作用は見られない。Hic-5の各種変異体を発現させた場合、N-末端のLD3ドメインがこの抑制に必要であることが示された。LD3ドメインにはFAKが結合することが明らかになっているが、FAK欠損マウスの繊維芽細胞では細胞伸展の抑制が見られなかったことから、Hic-5はインテグリンシグナルの中でもFAKの機能調節により機能を発揮すると考えられる。また、この抑制は活性型のCdc42またはRac1の発現により解除されたことから、Hic-5はこれら低分子G蛋白質の活性化を上流で制御していることが示唆された。第二に、酸化ストレスによりHic-5は核へ移行することが明らかとなった。同じ条件でパキシリンは核へ集積しない。核でのHic-5の標的を検索した結果、c-fosおよびp21遺伝子がHic-5により転写活性化されることが見出された。これらの結果から、Hic-5は細胞接着斑と核の間をシャトルすることにより細胞形質の調節を行うと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)