サリドマイドの構造展開による,がん増悪因子を阻害する医薬リードの創製
Project/Area Number |
12217042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 祐一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (90164798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 久芳 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (80225531)
小磯 邦子 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (50092200)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | 腫瘍壊死因子 / 血管新生 / 細胞浸潤 / サリドマイド / アミノペプチターゼ / 構造展開 / フタルイミド / アンタゴニスト |
Research Abstract |
近年、特にアメリカで注目されているサリドマイドの各種癌増悪因子に対する抑制効果に着目し、その構造展開により特異的かつ強力な癌増悪因子阻害剤の創製に取り組むとともに、活性拡張研究により新たな範疇のリード創製を目論んだ。 主たる研究成果は以下のとうりである。 (1)癌増悪化として注目される血管新生にまず着目した。 血管新生を誘起する因子として、腫瘍壊死因子α及び血小板由来血管内皮細胞増殖因子の2種を掲げ、それらの機能阻害剤を創製しようとした。 その結果、強力な腫瘍壊死因子α生産阻害剤として各種フタルイミド誘導体、血小板由来内非細胞増殖因子阻害剤としてパラヨードフェニルハイドロキシフタルイミドの創製に成功した。 (2)前立腺癌の増悪因子としてアンドロジェンを想定し、サリドマイドの構造展開によっその結果、これまでにない骨格(非ステロイド型)の強力なフタルイミド型アンドロジェンアンタゴンストを多数創製することに成功し、その構造活性相関についてもある程度の回答を得ることができた。 (3)癌の転移阻止を念頭に、癌細胞浸潤阻害剤の創製を目論んだ。 サリドマイドの構造展開により、ホモフタルイミド骨格を有する、強力な非ペプチド型癌細胞浸潤阻害剤の創製に成功した。加えて、その標的分子がピューロマイシン感受性アミノペプチターゼであることを明らかにし、これが癌細胞浸潤阻害剤創製の新たな分子標的となり得ることを示した。 その他、新たな薬物標的の発見の端緒となる基礎データも得ることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)