白血病性樹状細胞および樹状細胞由来エクソゾームを用いた白血病に対する免疫療法
Project/Area Number |
12217048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 益廣 新潟大学, 医学部, 教授 (90179531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 達雄 新潟大学, 医学部・附属病院, 助教授 (00272849)
小池 正 新潟大学, 医学部・附属病院, 助教授 (30170161)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | leukemic dendritic cells / exosomes / anti-leukemia immunotherapy / cytokine / calcium conophore / CTL line / cytoloxicity |
Research Abstract |
白血病をはじめとする癌に対する有効な特異的免疫療法を確立することを目的として、白血病由来樹状細胞と樹状細胞が分泌するMHC/抗原ペプチド複合体(エクソゾーム)についての検討を行った。1)白血病由来樹状細胞についての検討:急性白血病、CMLCPおよびBCの白血病細胞から以下の方法で白血病由来樹状細胞の培養を行った。(1)GM-CSF+IL-4+TNF-α添加培養、(2)calcium ionophore(A23187)添加培養。2)樹状細胞由来エクソゾームについての検討:癌抗原ペプチド(SART-1)をパルスした樹状細胞から調製したエクソゾームで自己のリンパ球を刺激することにより、CTL lineの樹立を行った。1)白血病由来樹状細胞についての検討:(1)GM-CSF+IL-4+TNF-α添加培養;AMLやCML-myeloid BCでは2/3以上の症例で、またCML-CPではほぼ全例でCD1a and/or CD83陽性の樹状細胞が誘導され、FISHにより白血病由来が確認された。これらの樹状細胞はアロおよび自己リンパ球に対する抗原提示能が認められ、一部の症例でCTL lineが樹立された。これらのCTL lineは、白血病クローンに由来する細胞に対しては障害活性があるが、正常細胞に対する障害活性は認められなかった。(2)A23187添加培養;多くの症例で、培養早期(2日目位)にCD83の発現が強い白血病由来樹状細胞が誘導され、強い抗原提示能が認められた。2)樹状細胞由来エクソゾームについての検討:SART-1ペプチドをパルスした樹状細胞が分泌するエクソゾームで刺激することによりCTL lineが樹立され、SART-1を発現する株化癌細胞やSART-1ペプチドをパルスした自己のマクロファージに対する障害活性が認められた。以上より、GM-CSF+IL-4+TNF-αやA23187を加えることにより、抗原提示能を有する白血病由来樹状細胞が多くの症例で培養可能で,CTLも誘導されることから、これらの白血病由来樹状細胞は白血病に対する免疫療法に応用できるものと考えられた。また、樹状細胞由来エクソゾームもCTL誘導能を有することから、エクソゾームを用いた細胞成分の入らない癌ワクチン療法の可能性が想定された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)