放射線治療後の正常前立腺由来前立腺特異抗原の経時変化に関する研究
Project/Area Number |
12217072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
笹井 啓資 順天堂大学, 医学部, 教授 (20225858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 雄久 京都大学, 医学部・附属病院, 助手 (40324644)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Keywords | 前立腺 / 前立腺特異抗原 / 放射線治療 / 術中照射 |
Research Abstract |
前立腺癌の放射線治療後の判定は、血清前立腺特異抗原(PSA)値が、信頼できる評価法として用いられている。しかし、正常前立腺に放射線照射された場合のPSA値の変動に関する報告が認められない。本研究ではやむをえず前立腺に治療線量の放射線が照射された症例に関し、正常前立腺に放射線が照射された場合のPSA値の経時的変化を求めた。 1 動物実験 予備実験として、雄ビーグル犬前肢静脈より採血し、前立腺酸性フォスフォターゼ、PSAを測定した。しかし、PSAは値が出たもののその信頼性に疑問があり以後の実験には採用しないこととした。次に、全身麻酔下に1歳雄ビーグル犬の下腹部縦切開を加え前立腺を露出し、12.5Gyおよび25Gyをそれぞれ2頭ずつ術中照射した。照射前に血清を前肢静脈から採血し、また、病理組織変化測定用に前立腺の生検を行った。 2 ヒトにおける血清PSA値の変化 他疾患によりやむを得ず正常前立腺が放射線治療部位に入る症例中、研究の主旨を医学部研究等倫理委員会の指針に従って説明後、同意が得られた症例を対象とした。50.4Gy/28回の放射線治療が施行された2症例で研究への参加を得た。2症例とも照射後3か月までPSA値の漸減が認められた。また、予備実験として行った5例のPSA測定でも予備実験として行った5例のPSA測定でも治療前値が0.60-9.79ng/mlであったものが放射線治療45Gy-66Gy後には0.59-4.82ng/mlと低下した。 ヒト正常前立腺に治療量の放射線照射後3か月まではPSA値が徐々に低下することが明らかとなった。しかし、まだ症例数が少ないため確定的な結論には至らない。また、観察期間が短く、最も興味深い長期間のデータの蓄積が不十分でさらなる研究の継続が必要と考えられた。 また、雄ビーグル犬正常前立腺にたいする術中照射の影響に関しても今後の結果が待たれる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)