がんの遺伝子治療に向けた超機能性人工オリゴヌクレオチドの創製
Project/Area Number |
12217081
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今西 武 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (40028866)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小比賀 聡 大阪大学, 薬学研究科, 助手 (80243252)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
|
Keywords | 糖部立体配座 / ヌクレオシド類縁体 / オリゴヌクレオチド類縁体 / 人工核酸 / 合成 / アンチセンス / WT-1 / アポトーシス |
Research Abstract |
今回、我々は架橋構造により糖部コンホメーションをN型に固定化した新しい超機能性ヌクレオシド類縁体(2,4-BNA)を効率的に合成する経路の確立に成功し、それらを天然型デオキシリボオリゴヌクレオチド(DーODN)に置換導入して調製した人工オリゴヌクレオチド(BNA-ODN)類の化学的・生物学的活性について評価を行なった。まず、BNA-ODN類と、それに相補的な一本鎖RNAとの二重鎖形成能をTm値を指標に検討したところ、本BNA-ODN類は、D-ODN及び現在もっとも開発が進んでいるアンチセンス分子であるホスホロチオアート結合オリゴヌクレオチド(S-ODN)に比べてはるかに高い二重鎖形成能を示した。また、これに加えて、BNA-ODNが優れた三重鎖形成能を有していること、並びにヌクレアーゼに対する耐性にも優れていることを確認することができた。さらに、ウイルムス腫瘍の原因遺伝子であるWT-1のある特定配列領域を標的としたアンチセンス配列のBNA-ODNを設計・合成し、WT-1の発現が見られるヒト胃癌細胞由来のAz521細胞へ導入したところ、顕著なアンチセンス効果が認められ、Az521細胞のアポトーシス死を効果的に誘導することに成功した。これらの実験結果は、新規BNA-ODNはアンチセンス分子としての極めて優れた特製を有しており、様々な「がん」遺伝子に向けたアンチセンス医薬品開発の素材として有用性が高いことを意味している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)