Project/Area Number |
12217086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 彰彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80273647)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | サブトラクション / ギャップ結合 / 自然転移 / メラノーマ腫瘍 |
Research Abstract |
マウスを用いた転移実験モデルにおいて足底部皮下接種あるいは尾静脈内接種の後の肺転移は、それぞれ自然転移あるいは実験転移と呼ばれる。B16マウス・メラノーマ細胞の亜株F10とBL6は同程度の実験転移能を有するが、自然転移能はBL6にあってF10にはほとんどない。従って、BL6には皮下組織における浸潤・血管内侵入能があるのにF10にはないと推測される。cDNAライブラリーを用いたサブトラクション法の改良を行った結果、F10とBL6との間で発現に差のあるクローンを20数種単離することに成功した。 そのうち最大の発現差異を示したクローンの1つは、コネキシン26遺伝子で、BL6細胞でこの遺伝子に変異はなかった。F10、BL6細胞への野生型及びドミナント・ネガティブ型コネキシン26遺伝子導入実験により、コネキシン26はメラノーマ細胞と内皮細胞とのギャップ結合を媒介するとともに、メラノーマ細胞の自然転移能を規定する分子であることを示した。最近報告されたギャップ結合阻害物質オレアミドは生理的に脳脊髄液内に存在する脂肪酸でふる。オレアミドをマウスの腹腔内に連日投与したが、明らかな副作用は認められなかった。媒体としてはオリーブ油が適していた。マウスにメラノーマ細胞を接種後オレアミドを連日投与して、メラシーマ細胞の転移形質に対する抑制効果を判定すれば、オレアミドが副作用の少ない初めての抗転移化学療法薬となりうるものと考えられた。
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