放射線アポトーシスにおけるチトクロームC遊離のチャネル機構
Project/Area Number |
12217090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤原 美定 神戸大学, 医学部, 教授 (70030848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 奈緒子 (堀 奈緒子) 神戸大学, 医学部, 助手 (50311783)
野田 朝男 神戸大学, 医学部, 講師 (40294227)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Keywords | 放射線 / アポトーシス / ミトコンドリア / チトクロームC遊離 / Bax / Bcl-XL / Bak / VDAC |
Research Abstract |
p53依存性放射線アポトーシスにおいてp53依存性にBaxが促進するチトクロームC(Cytc)遊離のミトコンドリア(MT)機構の解明を軸に、その他の細胞死促進Bak、Bidと細胞死抑制Bcl-2、Bcl-XLの作用も分析した。X線アポトーシスに高感受性なp53発現細胞(Black93、Molt-4白血病細胞)では5Gy照射後活性化されたリン酸化p53は細胞死抑制蛋白質Bcl-2の発現抑制と細胞死促進蛋白質Baxの発現促進を誘導したが、Bcl-XL、Bak、微量Bidの発現には影響しなかった。これら感受性細胞から照射後経時的分離された重いMT(HMT)ではBax蛋白質が経時的に転移増加したが、Bcl-XLとBcl-2蛋白質は減少し、Cytcが遊離された。照射後経時的に分離したHMTを免疫沈降した外膜VDACはBax、Bcl-XL、Bakと複合体を形成した。BaxはFITC-Cytcを内包したliposomeからCytcは遊離せず、また放射線アポトーシス抵抗性のp53(-)/Bax(-)Reh白血病細胞のHMTに形成されたBak/VDACヘテロ2量体はCytcを遊離しなかった。したがって、照射後形成されたHMTにおけるBax/VDACヘテロ複合体が機能的Cytc遊離チャネルであると考えられた。感受性細胞ではX線照射後の後期では内膜adenine nucleotide transporterや内外膜コンタクト部位のpermeability transition poreの開口によるMT膨張の構造異常とともに、内膜電位(ΔΨ)の低下、ROS産生、Cytc遊離が急激に進展した。したがって、p53依存性放射線アポトーシスでは初期Bax/VDACチャネルと後期MT破壊の2段階のCytc遊離機構が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)