進行肺癌に対する同種末梢血幹細胞移植:移植片対腫瘍効果とCTLの誘導
Project/Area Number |
12217093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
原田 実根 岡山大学, 医学部, 教授 (00019621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧川 奈義夫 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (60325107)
品川 克至 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (00273988)
石丸 文彦 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (50284097)
竹中 克斗 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (30301295)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
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Keywords | 進行肺癌 / 移植片対腫瘍(GVT)効果 / 移植片対白血病(GVL)効果 / 同種末梢血幹細胞移植 / 自己末梢血幹細胞移植 / 骨髄非破壊的幹細胞移植 / マイナー組織適合抗原 / 細胞障害性T細胞 |
Research Abstract |
同種末梢血幹細胞移植(PBSCT)による移植片対腫瘍(graft-vs-tumor,GVT)効果を造血器悪性腫瘍に対するHLA一致同胞から同種PBSCTにおける移植片対白血病(graft-vs-leukemia,GVL)効果によって確認した。高齢者にも実施可能といわれる骨髄非破壊的幹細胞移植(nonmyeloablative stem cell transplantation,NST)を6例に試み、5例で速やかなドナータイプの完全キメラを得、NSTの実行可能性、安全性、有効性を確かめることができた。さらに、肺癌症例に対する自己PBSCT併用骨髄破壊的大量化学療法を8例の小細胞肺癌に実施し、速やかな造血回復、通常治療より優れた抗腫瘍効果が認められた。したがって、高齢者に多い肺癌の有効な治療法として、自己PBSCTおよびNSTが有効と考えられる。GVL効果を誘導する標的抗原であるマイナー組織適合抗原(minor histocompatibility antigen,mHA)HA-1のmRNAレベルでの発現を肺癌由来細胞株でRT-PCR法およびリアルタイムPCR法を用いて検討したところ、肺癌細胞株の約半数(9/19)に比較的抗発現を認め、そのうち7細胞株は造血器腫瘍株の約50%以上、うち4細胞株はほぼ同等の発現レベルを示した。また、肺癌細胞に対するCTLの誘導を試み、自己肺癌細胞に細胞障害性を示すCTLクローンを樹立した。このことは、同種PBSCTやNSTによるGVT効果の誘導が肺癌患者で期待できることを示唆する。以上の成績をもとに、進行肺癌に対するHLA一致同胞からの同種PBSCTおよびNSTの実施を倫理委員会に申請し、承認がえられたので、適応症例のHLA family typingを開始している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)