がんの免疫療法のための幼若Tリンパ球への遺伝子導入
Project/Area Number |
12217102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
高濱 洋介 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 教授 (20183858)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | Tリンパ球 / 細胞分化 / 胸腺 / 遺伝子治療 / アポトーシス / MAPキナーゼ / 正と負の選択 / 免疫療法 |
Research Abstract |
本研究は、幼若Tリンパ球への遺伝子導入に基づいたがん免疫療法を開発する目的で、導入遺伝子の人為的な発現制御を可能にするような幼若Tリンパ球への遺伝子導入法を開発するとともに、Tリンパ球の正と負の選択における細胞生死分岐を決定する細胞内信号伝達分子の解明を目指した。その結果、導入遺伝子発現制御系の確立に必要なReverse-Tet応答系を利用した組換えレトロウイルスの作成に至るとともに、MAPKKKのひとつASK1が負の選択における抗原レセプターシグナルの伝達に部分的に関与する一方、正の選択における抗原レセプターシグナルには関与しないことが明らかになった。開発されたReverse-Tet応答性遺伝子発現制御ベクターの幼若Tリンパ球への導入と局所へのdoxycyclineの投与を組み合わせることによって、腫瘍局所へと浸潤した遺伝子導入Tリンパ球のみに任意の分子を発現させることができ、よりよき抗腫瘍免疫療法の開発に貢献すると考えられた。また、ERKとp38といったMAPKの優先的活性化によって分別される幼若Tリンパ球の生死運命決定が、部分的にはRaf-1とASK1といったMAPKKKの優先的活性化によって分別されることが明らかになり、Tリンパ球による自己・非自己識別の分子基盤のよりよき理解がもたらされたとともに、細胞の生存増殖シグナルと細胞死シグナルのスイッチにもとづくがん治療法の開発に貢献すると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)