Project/Area Number |
12217129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
森田 隆 大阪市立大学, 医学部, 教授 (70150349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧 琢有 関西労災病院, 脳外科, 副部長(研究職)
大西 丘倫 大阪大学, 医学部, 助教授 (70233210)
吉田 佳世 大阪市立大学, 医学部, 助手 (30311921)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | DNA修復 / Rad51遺伝子 / アンチセンス / 遺伝子治療 / 放射線治療 |
Research Abstract |
がんの化学療法や放射線療法には、がんのもつ自然耐性、あるいは獲得耐性によって、臨床的な治療効果に限界がみられることがある。さらに、いずれの治療においても正常組織が障害を起こさないようにするために照射する放射線強度、抗がん剤の濃度を抑える必要があり、十分な治療効果が得られないことが問題である。このようながん治療の障害となる放射線や抗がん剤に対する耐性を抑制し、より効果的で安全ながん治療法を開発することは重要である。 哺乳動物のRad51遺伝子は、放射線やアルキル化剤などによるDNA二重鎖切断の組換え修復に関与していると考えられる。Rad51遺伝子は精巣、卵巣、脾臓、胸腺、小腸、子宮など、分裂の盛んな組織で発現しており、細胞周期のG1後期からS期に強く発現している。さらに、Rad51遺伝子のノックアウトマウスは胚発生初期で致死となることから、この遺伝子は細胞増殖に非常に重要であると考えられる。我々は、Rad51遺伝子に対するアンチセンスDNAを合成し、培養細胞に添加した。その結果、細胞の放射線に対する感受性が高くなるとともに、細胞の増殖能が低下した。また悪性のグリオーマ細胞をマウスに移植する実験では、Rad51アンチセンスDNAの処理で延命効果が認められた。さらに、放射線照射とアンチセンスDNAの両方の処置を行った場合マウスの生存日数は、著しく延長することが明らかとなった。このように放射線や抗がん剤治療にRad51アンチセンスを用いた遺伝子治療を併用することにより、低線量、低濃度でのがん治療あるいは耐性がんの克服に役立ち、治療のQOLを高めるためにも重要であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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