Project/Area Number |
12217137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
杉本 耕一 順天堂大学, 医学部, 講師 (50281358)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | Nbs1 / Cds1 / G2停止 / S期遅延 / ATM / アポトーシス |
Research Abstract |
HL-60およびJurkat細胞株を種々の抗癌剤で処理し、細胞周期変化、アポトーシス、Nbs1およびCds1のリン酸化について検討した。S期に特異的に作用するAraCではNbs1のみがリン酸化されたのに対して、DNA topoisomerase IIの酵素活性を阻害してG2停止を起こすICRF193では、Cds1が特異的に変化を受けた。BrdUによるpulse labellingを用いた解析で、doxorubicinは低濃度でもG2停止とともにS期遅延を起こすことが示され、これに対応してdoxorubicin処理ではNbs1とCds1の両方がリン酸化された。以上より、主として、S期遅延はNbs1を、G2停止はCds1を介して起こることが想定された。正常およびAT由来のリンパ芽球間の比較から、AT細胞では、抗癌剤に反応して起こるS期遅延、G2停止と共にNbs1、Cds1のリン酸化も低下していることが示され、抗癌剤によるストレス刺激からNbs1、Cds1のリン酸化にいたる経路の中間にATの原因遺伝子産物であるATMが存在していると考えられた。低濃度の抗癌剤を48-60時間という比較的長期間作用させることによってNbs1またはCds1のリン酸化、S期またはG2期での細胞周期停止が起こるが、アポトーシスは惹起されず、細胞は次第にネクローシスを起こした。このことは、DNA損傷等の細胞へのストレスが、細胞周期の進行を阻止することによってアポトーシスを引き起こすとの仮説を支持せず、細胞周期停止とアポトーシスは異なる経路で制御されていることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)