タイ国寄生虫感染関連胆道がんの症例・対照研究による薬物代謝酵素遺伝子多型
Project/Area Number |
12218205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三輪 正直 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (20012750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
轟 健 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (70114105)
内田 和彦 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (90211078)
本荘 哲 栃木県立がんセンター研究所, 室長
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 胆道がん / 肝臓がん / 肝内胆管がん / 肝吸虫感染 / CYP2A6 / GST |
Research Abstract |
胆道がん早期発見が困難であり予後は極めて不良である。これは、欧米では、胆道がんの罹患率が低いために、良く研究されていないことと、診断時にはすでに手術の適応が無いことにより検体が得られにくいことにもよる。タイ王国東北部の肝臓がん罹患率は世界一である。また、同地方の肝臓がんの多くが肝内胆管がん(cholangiocarcinoma)であるとされている。疫学研究及び動物実験から肝吸虫のOpisthorchis viverrini(OV)との関係が強く示唆されており、肝吸虫感染(炎症)とニトロサミン生成・活性化が胆道がん発がんを引きおこしていることが疑われる。同地方の胆道がんの発生に関して遺伝的な背景が関係している可能性がある。ニトロサミンの代謝的活性化に寄与している分子種CYP2A6および各種発がん剤の解毒に関係する酵素であるglutathione S-transferase(GST)等の薬物代謝酵素の遺伝的多型による活性の差が胆道がん感受性の個体差を規定しているとの作業仮説を立ててケース・コントロールスタディを実施する。特に、コントロールとしては、血液中の腫瘍マーカー、便の虫卵等の検査に加えて超音波検査を行い肝腫瘍を持たないことをチェックすることで厳密性を増すことにした。本年度はタイ王国がん研究所の分子疫学者との共同で、現地に出かけ、研究の意義を十分理解してもらい、その医師、コメディカルのスタッフの協力を得て血液サンプルを採取する研究体制が整った。特に、現在タイ王国東北部に在住の37例のコントロールの血液よりDNAを抽出し、GSTT1については、+/+及び+/-が22名(59%)、-/-が15名(41%)という結果を得ている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)