ブリルアン散乱の局在発生技術による光ファイバ歪分布センサの高分解能化・広レンジ化
Project/Area Number |
12450162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
保立 和夫 東大, 教授 (60126159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
何 祖源 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助手 (70322047)
山下 真司 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40239968)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥11,800,000 (Direct Cost: ¥11,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
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Keywords | 分布型光ファイバセンサ / ブリルアン散乱 / 歪分布計測 / スマートマテリアル / スマートストラクチャ |
Research Abstract |
本研究は、申請者らが独自に提案し研究成果を蓄積してきた「光ファイバ中での誘導ブリルアン散乱を光波コヒーレンスの制御によって局在発生させる」というユニークな技術により、ブリルアン散乱周波数シフトが光ファイバに加わる歪によって変化する現象を活用して、1cmを上回る空間分解能と数10mの測定レンジを有する光ファイバ型歪分布センシング技術を実現するための研究である。本センシング技術は、痛みの分かる材料・構造(スマートマテリアル・ストラクチャ)を実現するために注目されている独自技術であり、研究計画時に、既に従来技術の本質的限界である1mの空間分解能を一桁以上も凌ぐ6.5cmを達成することに成功している。 本技術では、連続光波に周波数変調を施し、光ファイバ中を対向伝搬するポンプ・プローブ光間の相関を制御して、光ファイバに沿う一箇所でのみ誘導ブリルアン散乱を起こす。本年度は、この周波数変調を理想的に加えるための工夫を施した。光ファイバの狭い範囲に引張り歪を実際に加える機構を作成し、本測定システムで歪分布測定を実行した。その結果、1cmの空間分解能を達成することができた。これは、従来技術の原理的限界を2桁も上回る性能である。続いて、周期的にできる相関ピークの間隔で制限される測定範囲を拡大する方法も考案した。異なるブリルアン散乱周波数シフトを有する光ファイバを接続してセンシングヘッドとする方法と、2つの変調周波数を同時に加える方法の2つであり、従来5m程度であった測定範囲を、20mにまで拡大した。また、本測定法を直径15cmのパイプ周囲の歪測定に適用し、1cmの空間分解能と約30μεの歪感度での測定が実現された。 これら成果により、本技術がスマートマテリアル用の神経系として有望であることが実証できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)