琉球列島におけるサンゴ礁白化機構の解明と保全に関する生理生態学的研究
Project/Area Number |
12480166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
環境保全
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
VANWOESIK Robert (VAN Woesik Robert) 琉球大, 理学部, 助教授 (90264473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 秀雄 琉球大学, 遺伝子実験センター, 教授 (40222369)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥9,200,000 (Direct Cost: ¥9,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
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Keywords | サンゴ白化 / 海水温度 / クロロフィル蛍光 / 環境保全 / 沖縄 / 活性酸素 / 共生 / 光阻害 / 水面温度 |
Research Abstract |
造礁サンゴには、光合成を行う共生藻(褐虫藻)が細胞内共生している。サンゴは海水温上昇に敏感であり、39℃以上では褐虫藻の離脱あるいは褐虫藻色素の分解により白化する。近年、サンゴの白化に褐虫藻光合成装置の光傷害(光阻害)が関与すると示唆されているが、詳細は不明である。また、高温による光阻害は光合成生物において共通の現象であるが、その分子機構も明らかでない。本研究では、高温による白化機構の解明を目的とし、以下のことを明らかにした。(1)褐虫藻の光合成色素の光分解は、高温により促進される(2)光合成色素の光分解に、光阻害が関与する。(3)高温は褐虫藻の光阻害感受性を高める。(4)高温は光合成装置の光傷害速度に影響しない。(5)高温は光傷害を受けた光合成装置の修復過程を阻害する。(6)修復の温度感受性はサンゴ種によって異なっており、白化耐性なサンゴ種では高温による修復の阻害は見られない。以上のことより、"高温による修復機構の阻害が光阻害を促進し、褐虫藻色素の分解による白化を引き起こす"という一連の白化機構が明らかとなった。今後、地球温暖化による高水温が白化の要因となると予想されている。白化機構の解明により、白化を抑制する術が見出されるかもしれない。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)