Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
(1)個人の現在の職業が家族生活に与える影響を測定する試みの尺度を作成した。個人の従事している職業の影響を受ける家族生活の領域は、(1)家族全体の生活、(2)本人の家族生活、(3)配偶者の家族生活、(4)子どもの家族生活、(5)親の家族生活、の5つの領域に限定し、それぞれ10の質問を用意した。10の質問は、家族生活の各領域をまたいで横断的に共通する因子をできるだけ含ませるように工夫した。すなわち、第1問は職業収入の経済的影響、第2問は仕事の時間帯による生活時間帯への影響、第3問は仕事時間量が与える家族時間量への影響、第4問は仕事による身体的疲労の影響、第5問は仕事ストレスが与える影響、第6問は職業威信の及ぼす家族の威信関係への影響、第7問は職業威信の及ぼす家族の勢力関係への影響、第8問は職業で獲得した知識・価値観の影響、第9問は職業による能力発揮の影響、第10問は職業従事の動機(家族のためか自分自身のためか)、という因子を含む。(2)上記の50質問によって構成される「家族生活への職業影響測定尺度」のほかに、職業属性に関する6つの質問と、個人および家族に関する属性関連の10質問と、S.A.SmallとD.Rileyが開発したworkspilllover測定尺度を翻訳した20質問および現在の職業生活の実態と満足度に関する9つの質問からなる「アンケート」を作成し、平成14年1月下旬から3月上旬にかけて調査を実施した。(3)現在「アンケート」の回収中であるが、500票を配布し、現段階で約280票を回収した。