| Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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| Research Abstract |
本研究は,島根県出雲平野の散居集落に見られる築地松(黒松によるスクリーン状の屋敷囲い)が有する防風効果を,その茂り具合との関連において,工学的に明らかにすることを目的としている。
既に平成12年度において,築地松の遮蔽率は,剪定1年未満では68%,5年以上で96%であり,剪定後,指数関数的に増加することを定量的に明らかにするとともに,風洞実験において築地松を適切に模型化するための基礎資料を得るために,築地松と同様な剪定がされている直線状の植樹列を対象として,当該地域の気流鉛直分布と,植樹列風下側の気流性状に関するデータ(ただし,遮蔽率が91%と81%の状態における)を得ることができた。また,境界層風洞の測定部に,上記の実風観測に対応する乱流境界層と地形・建物および築地松の模型を縮率1/300で作成し,築地松の模型化に関する基礎的データを得ることができた。
平成13年度においては,当初の研究実施計画に従い以下の研究成果をあげた。
1.築地松を有する住宅の周辺気流に関する現地実風観測:築地松を有し広闊地に位置する住宅を対象として,超小型三次元超音波風速計を用いて,築地松周辺の気流分布に関する基礎的データを得た。
2.築地松を有する住宅の周辺気流に関する風洞模型実験:上記の実風観測に対応する風洞模型実験を,スプリットフィルムプローブを用いて実施し,築地松の模型化に関する妥当性を検証した。
これまでに,剪定から約2年目以降の築地松に関しては,実風観測と風洞実験の対応関係を得ることができたので,次年度には剪定直後(遮蔽率約70%)に関するデータを加え,風洞実験の妥当性を検証するとともに,築地松だけが存在する状況における周辺気流を風洞実験により測定し,築地松の防風効果について総括する予定である。
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