新興および再興インフルエンザウイルス迅速診断法の確立
Project/Area Number |
12670386
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Osaka Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
中川 直子 大阪府公衆衛生研, 研究員 (10280835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 良信 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, ウイルス課長 (30112064)
森川 佐依子 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 研究員 (40321939)
伊藤 正恵 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (10201328)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | インフルエンザウイルス / 新興・再興感染症 / 診断 / 疫学 |
Research Abstract |
1.AH9型およびAH5型インフルエンザウイルスの早期診断 AH9型のインフルエンザウイルスは香港でヒトヘの感染例が報告されており、次の新型ウイルスの最有力候補といわれている。AH9型の流行に備えて、A/Duck/HongKong/702/79(H9N5)対するモノクローナル抗体を作製した。既にAH5型のインフルエンザウイルスに対するモノクローナル抗体を樹立しているので、これらの抗体をPAP法に応用することにより新型ウイルスの迅速診断を行いたい。 2.新しいタイプのB型インフルエンザウイルス(山形タイプ)の早期発見 従来のB型に中和活性を示すモノクローナル抗体5H4を用いて抗原性を調べたところ、大阪府で採取された1998/1999シーズンの株の6%にあたる株は5H4で中和されない新しい抗原性を有した株であった。HA1領域のDNAシークエンス解析の結果、149番目のアミノ酸がアルギニンよりリジンに変化していることが、原因であると示唆された。149番目のアミノ酸がアルギニンであることは、山形タイプに特徴的で、10年来変異がなく、この知見は特筆すべきものであると考えられる。1999/2000シーズンはB型の流行がなく2株のみ採取されたが、この2株とも新しい抗原性の株であった。新しい変異が見られたことで、2000/2001のB型の流行が以前より大きくなることを予想していたが、懸念通り、ワクチン株と抗原性の差異がみられるウイルス株が流行し、その流行が長引いた。今後はワクチン株の選定に貢献したい。 3.AH1型インフルエンザウイルスの早期診断 1999/2000シーズンには4年ぶりにAH1(Aソ連)型の流行があり、流行株に対するモノクローナル抗体を作製した。次の流行時には、これらの抗体をPAP法に応用することにより、迅速診断ができるだけでなく、今回の流行株との抗原変異の解析が可能となる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)