アデノ随伴ウイルスを用いたループス腎炎の遺伝子治療法の開発
Project/Area Number |
12670413
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
池田 三知代 宇都宮大, 助教授 (50261821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 宇一 自治医科大学, 循環器内科・助教授 (30221063)
蓑田 清次 自治医科大学, アレルギー膠原病科, 教授 (30211593)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 一酸化窒素 / 遺伝子導入 / 腎炎 / ベクター |
Research Abstract |
本研究では、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用い、内皮型一酸化窒素(NO)合成酵素の遺伝子を腎臓に導入することにより、ループス腎炎の遺伝子治療の開発を目指す。平成12年度にAAVベクターによる腎への遺伝子導入法を確立しており、平成13年度はNO合成酵素発現ベクターを作製し、細胞に遺伝子導入に、機能的なNOの産生が生じるかについて検討し、以下のような研究成果が得られた。 (1)eNOS発現ベクターの作製 内皮型NO合成酵素(eNOS)の遺伝子を組み込んだAAVベクター(AAV-eNOS)を作製し、ヒト293細胞へ導入した。293細胞へeNOS遺伝子を導入することにより、293細胞のMAPキナーゼ活性およびc-fosの発現は有意に抑制され、これに伴い293細胞のDNA合成能も抑制された。 (2)細胞肥大に対するeNOS遺伝子導入の効果 ラット培養心筋細胞にAAV-eNOSを遺伝子導入した。遺伝子導入した細胞では細胞内cGMPの上昇が認められ、またphenylephrine刺激による細胞の肥大反応が有意に抑制された。さらに、このeNOS遺伝子導入による細胞肥大の抑制作用は、NOS阻害剤であるL-NMMA存在下で完全に消失した(Cardiovas Drug Ther 15 : 19-24,2001)。 (3)薬剤によるNO合成酵素遺伝子発現の修飾 高脂血症治療薬であるスタチンが誘導型NO合成酵素(iNOS)の発現を介して、NOの産生亢進をきたすことを明らかにした(J Cardiovas Pharmacol 38 ; 69-77,2001)。 以上の研究成果より、AAVベクターを用いたNO合成酵素の遺伝子導入やスタチンがNOの産生亢進を来たし、ループス腎炎の新しい治療法として有用である可能性が明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)