Research Abstract |
大腸内視鏡の鉗子孔から鉗子を挿入し,内視鏡で直視しているポリープを安全に摘除する方法の開発として本研究が計画された.把持したポリープの茎部を回転により直径を縮めながら通電切除する方法を行うために,これまで完成している回転鉗子機構に通電出来る鉗子(回転式Hot Biopsy)の開発につとめた.そのため,平成12年度予算で市販されている通電式鉗子(Hot Biopsy鉗子)を購入し,それを回転鉗子機構に組み入れる作業を行った.その結果,Hot Biopsy鉗子の回転は可能となり,回転運動そのものにも支障がなかった.しかし,通電するためにはアクティブコード(高周波発生装置本体からHB鉗子への接続コード)を鉗子に接続しなければならないが,回転運動によりこのコードも回転してしまうことが判明した.このコードが回転しないようにするためには接続をゆるめる必要があるが,接続をゆるめると通電が不完全になるというジレンマ至った.この問題の解決には非接触状態でも電流が流れるコード接続機構を開発しない限りにおいては困難と判断した. 以上から,本研究は平成12年度予定をクリア出来ず,さらなる研究も困離な状況である.平成13年度は犬による基礎実験を行い,平成14年度には成果の発表をするという計画をもとに,その予算を請求する予定であった.すなわち,全てが平成12年度に予定した回転式Hot Biopsyの完成を前提としたものであった.しかし,平成12年度の研究自体が成果を生まなかったことを鑑み,平成13年度,平成14年度の予算を請求しないことを決定した. 上記理由により,本研究は研究業績の発表を行う水準に至らず,論文発表は行うことは困難であった.
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