筋再生と線維化抑制をめざす筋ジストロフィー治療の試み
Project/Area Number |
12670748
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Pediatrics
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 伸太郎 阪大, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30028609)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 規夫 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30314313)
乾 幸治 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90175208)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 筋ジストロフィー / リコンビナントHGF / 急性壊死モデル / mdx マウス / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
【はじめに】Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)は、有効な治療法がない予後不良の疾患である。筋再生を促し、線維化を抑制することで筋ジストロフィー病変を軽減できないかと考え、様々な臓器再生を担う肝細胞増殖因子(HGF)とモデルマウスmdxを用いて、HGFcDNA発現プラスミドの直接筋注入によるHGF強制発現とリコンビナントHGF投与による壊死筋の再生・増殖促進と線維化予防の有効性を検討した。 【方法と結果】 1.リコンビナントhHGF投与実験:4週齢のオス・メスmdx(各5匹)に対して、12時間ごと、rhHGF0.4μg/g/回の腹腔内投与(対照群:生食100μl)を行った。血漿CK、横隔膜壊死範囲はともにrhHGF投与群が生食投与群に比べ有意な減少を示し、免疫抗体染色(TGF-β、SMA、PCNA、fibronectin)ではrhHGF投与群での線維化減少と筋衛星細胞の活性化を認めた。 2.プラスミドhHGFの前脛骨筋注入:3週齢、4週齢のmdxに対する前脛骨筋へのプラスミドhHGF(50μg)注入では、何れの週数でも注入1週後、生食投与群に比べ、HGF投与群での横隔膜壊死範囲は著明に減少していた。注入局所の前脛骨筋でも、注入後3週の中心各線維率はHGF投与群において有意に減少していた。 3.BaCl_2注入による急性壊死モデルに対するHGF効果:6週齢オスC57/B110の左右前脛骨筋に1.2%BaCl_2を25μlずつ注入したコントロール群と2日前より12時間ごと、rhHGF0.4μg/g/回の腹腔内投与も併用したHGF前投与群では、BaCl_2筋注後3時間で各群ともにCK値はピークを示し、注入3日目の前脛骨筋全断面積に占める壊死面積は、有意差をもってHGF前投与群で減少した。 【考察】 リコンビナントHGF投与実験ではHGF投与群での明らかな横隔膜の壊死範囲の減少と線維化の軽減を認め、HGF遺伝子導入からはmdxへの前脛骨筋のみならず横隔膜での壊死軽減効果が確認できた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)