悪性脳腫瘍の自殺遺伝子・複数サイトカイン遺伝子を用いた複合電気遺伝子療法の開発
Project/Area Number |
12671371
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西 徹 熊本大, 医学部附属病院, 助手 (00264309)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 正人 熊本大学, 医学部, 助教授 (70178218)
生塩 之敬 熊本大学, 医学部, 教授 (20028583)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 遺伝子治療 / 電気遺伝子療法 / HS-tk / IL-12 / combination electro-gene therapy / 自殺遺伝子 / サイトカイン / 生体内電気穿孔法 |
Research Abstract |
【目的】発現プラスミドの腫瘍組織内注入と生体内電気穿孔法を組み合わせる「Electro-gene therapy:EGT」の利点の一つは、注入するプラスミドを混合するのみで容易にcombination gene therapyが行い得る点である。Herpes virus thymidine kinase(HS-tk)とInterleukin-12(IL-12)のcombination EGTを目的として、IL-12による治療条件の決定、腫瘍モデルに対するcombination EGTを行った。 【方法】(1)IL-12の発現には、p40とp35のそれぞれのサブユニットのcDNAを組み込んだ2つのプラスミドを同時に導入する方法を用いた。これらのプラスミドをマウスCT26皮下腫瘍にEP(条件は以前の研究にて確立したものを用いた)にて導入、2日後に摘出した腫瘍組織中のIL-12をELISAにて測定するとともに、INF-γの発現をPCRにて確認した。(2)CT26皮下腫瘍に第0および第2日の2回、HS-tkを導入してGCVの治療を行う群、HSV-tk,IL-12-p40,IL-12-p35の3つのプラスミドを導入し、GCVの治療を行う群、EPのみを行うコントロール群に分けて治療を行った。腫瘍内に浸潤したCD8及びCD4陽性リンパ球を免疫染色にて確認した。(3)この治療にて治癒が得られたマウスに対して、対側皮下にre-challenge実験を行った。(4)定位的に作成したマウスSRB10Aグリオーマモデルに対しても同様の治療実験を行った。 【結果】(1)腫瘍組織内では高いIL-12の発現が認められ、IL-12を導入した腫瘍内ではINF-γの発現が誘導された。(2)combination EGTはHS-tk単独の場合よりも強い腫瘍増殖抑制効果を示し、6腫瘍中2個で増殖は完全に抑制された。更に、治療を6回繰り返したグループでは11個中10個の腫瘍が消失した。(3)IL-12導入腫瘍中には多数のCD8陽性T細胞が確認された。(4)治癒マウスヘrechallengeした腫瘍細胞は全て拒絶された。(5)脳腫瘍モデルでは複数の実験において1回の治療でほぼ半数の動物で治癒が得られた。現在の条件でのEPによる脳組織の損傷は認められなかった。 【結論】HS-tk、IL-12発現プラスミドを用いた固形腫瘍のcombination EGTは有効かつ安全な方法と考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)