Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本研究は,表情を通した感情判断において,感情喚起刺激,状況,表出者の国籍(文化)のような文脈情報がどのように寄与しているかを実験的に検討することを目的として計画した。特に,先行研究において取り上げられることのなかった表出者の国籍の要因を操作し,表情をはじめとした情報源の相対的重要性,および相対的重要性に及ぼす表出者の国籍,状況の影響を検討した。 研究は表情刺激の収集・選択,情報の定義、感情判断実験の3つの段階に分かれる。昨年度は第1,2段階として,日米表出者の表情を収集し、実験刺激として適当な表情と感情喚起刺激を選ぶために,被験者に表情と喚起刺激を単独で提示し,幸福,悲しみ,怒り,恐れ,嫌悪、驚き,快-不快,強度の各尺度へ7段階で評定してもらう作業を進め,アメリカ人表出者について作業を終えた。本年度は,日本人表出者について実験刺激として適当な表情を選ぶための作業を行い,実験で使用する刺激を選んだ。 これらの刺激を用いて,本研究の主目的である表情と喚起刺激の相対的重要性を検討するため,文脈情報とともに表情と喚起刺激を組み合わせて提示して感情判断を行う実験を実施した。その結果,アメリカ人表出者の表情を用いた場合と同様に,日本人表出者の場合でも表情が感情喚起刺激に対して相対的に重要な情報源であることがわかった。また,表情が生起した状況の公私の差には有意な効果は見られなかった。これらの結果から,表情はその表出者の国籍に関わらず,感情判断に際して安定して重要な情報源となっていることが示された。
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