Project/Area Number |
12730026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
経済政策(含経済事情)
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
藤井 英次 小樽商科大学, 商学部, 助教授 (20321961)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 外国為替 / 為替レート / ミクロ構造 |
Research Abstract |
従来のマクロ変数に基づいた外国為替レートのモデルが短期から中期における為替相場の変動を説明する上殆ど役に立たないことは広く知られているが、その理由についてはまだ十分な解明がなされていない。本研究計画では実際に売買に関わる外国為替ディーラーの市場における判断や行動の基準を理解することによって為替の動きを解明するヒントを探そうという試みを行った。具体的にはディーラーへのアンケートから収集されたデータを用いて、外国為替市場参加者の経済理論に対する評価と信頼、新たに市場に届く種々のニュースの解釈方法、所属機関の基本的な取引方針、ディーラー個人のポジションなどが市場での売買行動に対してどのような影響を及ぼしているかを考えた。データの解析はまだ進行中であるが、今までのところ多くのディーラーが経済のファンダメンタルズ以外の要因がしばしば為替相場の大幅な変動をもたらすと考えていることが明らかになっている。特に投機的取引は市場の不安定性を増長させるという問題を孕みながらも一方で市場に流動性を与えるという重要な役割を果たしており、肯定的に受け止められている。また、市場参加者をルーティンな取引パターンから乖離させ得る最も重要な要因としては市場における流動性と不確実性・市場不安が挙げられる。これらはいずれもスタンダードなマクロモデルでは通常見落とされている要因である。加えて、政府による市場介入についても、一時的には相場の変動性を増幅させるとしながらも、結果的には本来の均衡を回復させるのに効果があると考える傾向にあることが示唆されている。
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