Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
グラフ上の作用素(シュレディンガー作用素、および磁場付きシュレディンガー作用素)のスペクトルを支配するグラフの幾何的性質を捉えることを目標として,主に以下の研究を行った: ・「無限グラフGがある有限グラフMの極大アーベル被覆グラフになっているとき,G上のラプラシアンのスペクトル集合は閉区間[0,2]全体になる」という,いわゆる「[0,2]-予想」に対して,離散磁場付きシュレディンガー作用素(離散ラプラシアンの摂動作用素),およびグラフの幾何構造・被覆変換群の性質を用いてさらにより広いグラフの族に対して肯定的に解決することを示した.と同時に,「[0,2]-予想」は一般には成立しないことを,具体例をもって示した.その例自体,非常に興味深い性質を持つことが分かりつつある.また,反例は特殊なグラフの族に限られるという新たな予想も組み込まれた意味で,「新[0,2]-予想」が提起された.その解決は今後の課題となっている. ・フラクタルで有名なシェルピンスキー格子を無限グラフGとして,そのスペクトルを求めるとやはり"フラクタル"になることは知られているが,その別証明として,「シェルピンスキ格子はグラフのある操作における不動点グラフ」である性質を用いる戦略を発見した. 上記両研究とも,東京工業大学の白井朋之さんとの共同研究である.
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