Project/Area Number |
12740095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
水町 徹 横浜市立大学, 総合理学研究科, 助教授 (60315827)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 一般化KdV方程式 / 孤立波 / 相互作用 / 多パルス解 / 安定性解析 |
Research Abstract |
本年度は,前年度に引き続き一般化KdV方程式u_t+u_<xxx>+f(u)_x=0の複数の孤立波が現れる解の漸近挙動について研究した.非線形項は,f(μ)=|u|^<p-1>uという形でp<5の場合を考える.方程式が完全可積分系となる場合,多ソリトン解と呼ばれる特殊解が存在し,この解の各孤立波は安定であることが知られている.一方非可積分系の場合には,多パルスの特殊解の存在は知られていない.今年MartelとMerleが保存量を空間的に局所化し,多パルス解の安定性を議論するのに十分な擬似的な保存量を構成することで,多パルス解の漸近安定性を証明した.しかし彼らの結果は各孤立波を進行速度の大きな順に十分に分離した状態で右から並べ,各パルスの相対速度もある程度以上大きな場合を扱っており,以下に述べる各孤立波が各孤立波の相対速度が十分小さな場合の研究結果を含んでいない. 前年度に,各孤立波の相対速度が十分小さな場合には,その線形化方程式の解は,0-固有値に相当する部分を除けば孤立波と同じ速さで動く進行波座標系において局所的に減衰することを考察した.本年度はその結果を複数のパルスの相互作用を調べるのに応用し,3<p<5で2つの孤立波が十分に分離しかつ相対速度が小さい場合には,同符号の孤立波は互いに反発して遠ざかり,異符号の孤立波は互いに引き付けあい近づくことを証明した.この問題では,各孤立波の安定性をリャプノフの方法を用いて示すのが困難なため,一般化KdV方程式の非線形散乱に関するHayahshi-Naumkin(1998)の結果を応用した. 非線形散乱の結果を応用した複数の孤立波の安定性に関する研究は,空間1次元の非線形Schrodinger方程式のPerelmanの研究(1997)が知られているが,その場合は孤立波の相互作用は自明なものであり,本研究は孤立波の相互作用により各孤立波の速度が変化する様子を厳密に計算している点が目新しい.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)