Project/Area Number |
12740129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
末廣 一彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (60211976)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 超対称性 / インスタントン / ディーブレイン / タキオン凝縮 / 弦場理論 / 超弦理論 / アノマリー媒介機構 |
Research Abstract |
第一の研究課題として、超対称ゲージ理論におけるインスタントン計算の研究を行った。対称相とヒッグス相で計算する2つの手法で、結果が定性的には一致するが定量的な数係数には相違が見られる問題に着目した。特に、ゲージ対称性が完全に破れず、対称相とヒッグス相が混在する中間的な場合を取り上げた。その結果、ヒッグス相における計算から非結合化の手法を用いて計算する結果は、ゲージ対象性の一部が対称相にとどまっていることを反映し、直接的計算を行う場合とは異なる結果が得られることが具体的模型において確認できた。研究課題としてはこの計算のプロセスを通じて2つの手法による結果の差異の原因を明らかにすることも目的としていた。この点については明確な結論には至っていないが、いくつかの手がかりを得ることができた。 今年度におけるもうひとつの研究は、弦理論におけるタキオン凝縮による相転移を弦の場の理論を通じて解析する研究である。弦理論においてはタキオンの存在により真空が不安定となる場合が多数知られている。特に、ボゾニック弦の理論においては開弦のタキオンモードの凝縮によりディーブレインが消滅し、閉弦のみが存在する真の真空に転移すると考えられている。今年度はこの真の真空上の場の理論により解析を行おうとする真空弦場理論の手法による研究を行った。特に、理論の正則な定義とその古典解を解析的に得ることを目指したが、その過程で頂点関数の関与する演算の非結合性が重要な役割を果たすことが判明した。そこで、その代数的構造を調べ、一定の範囲で構造を明らかにした。
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