Project/Area Number |
12740320
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中野 雅由 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (80252568)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 量子光学 / 2モードスクイズド光 / 量子位相 / 崩壊-復活 / 分子間相互作用 / アンテナ分子 / Jaynes-Cummingsモデル / スクイズド光 |
Research Abstract |
前年度に続いて、2モードスクイズドコヒーレント場と2状態分子系からなる2量体との相互作用ダイナミクスを検討した。前年度同様、フォトン場と分子系の状態間相対位相のダイナミクスを調べるため、Pegg-Barnett位相演算子、擬確率分布関数、および非対角分子密度行列を使用した解析を行った。フォトン場としては、他に2モードコヒーレント場、2モードカオス場に対するダイナミクスも検討した。分子間には双極子-双極子相互作用を仮定し、この分子間相互作用が系の量子ダイナミクスに及ぼす影響を調べた。2モードカオス場は、位相が完全にランダムな集団のため、これにより、系の崩壊-復活現象はすぐに消去される。2モードコヒーレント場の場合は、1モードおよび2モードに関する崩壊-復活現象が見られる。考慮した2モードスクイズドコヒーレント場は、位相和のピークが鋭くなく、また、1光子共鳴に関する量は、ブロードな1光子フォトン場の数および位相分布のため、分子間相互用が小さい系では、崩壊-復活現象はほとんど見られないことが判明した。一方、分子間距離が小さくなると、長周期の崩壊-復活現象が現れてくることがわかった。これは、分子間相互作用により、1光子共鳴に関係した状態がシフトし、2光子共鳴に関係した寄与のみが残ってくるからであると考えられる。このように、分子間相互作用を変化させることにより、系のダイナミクスの量子性(崩壊-復活現象)をコントロールできる可能性が示唆された。
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