バナジル錯体をミクロ細孔に組み込んだ高酸化性反応空間の構築
Project/Area Number |
12740363
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | Shizuoka University (2001) Kyoto University (2000) |
Principal Investigator |
近藤 満 静岡大学, 理学部, 助教授 (80254142)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | バナジル錯体 / 多孔性構造 / ミクロ細孔 / 単結晶構造 / ジピリジルジスルフィド / 不均一系触媒 / 多孔性金属錯体 / 集積構造 / 配位高分子 / 銀(I)配位高分子 / ポルフィリン骨格 / 一次元構造 / 酸化還元活性ネットワーク / 配位不飽和サイト |
Research Abstract |
オキソバナジウムを多孔性骨格に組み込んだ多孔性型金属錯体の合成を行い、その構造決定を行った。硫酸バナジウムとジピリジルジスルフィドを酸性条件で注意深く反応させることにより、10核のポリオキソバナジウムクラスターがプロトン化されたジピリジルジスルフィドで連結された多孔性型の金属錯体を得ることに成功した。単結晶構造解析の結果、ポリオキソバナジウムの酸化反応サイトとなるV=Oユニットが多孔性チャンネルに接触した、非常に高い酸化反応空間が形成されていることが明らかとなった。このミクロ細孔サイズは約4x2Åで、有機小分子を取り込み反応を進行させるに適したサイズを有していることが明らかとなった。粉末X線回折パターンを測定した結果、得られた化合物は水素結合でつながった一次元型構造であるにも関わらず、その多孔性構造は非常に安定で、ミクロ細孔内部にゲスト分子を含まない状態でも安定にその構造を維持していることが明らかとなった。また、同様にバナジルユニットを有する単核錯体を水素結合で連結した多孔性金属錯体の合成を検討した。バナジルイオンとイミダゾール酢酸を水溶液中で反応させることにより、イミダゾール酢酸がバナジルイオンにキレート配位した金属錯体を得ることに成功した。銅イオンを用いて得られた金属錯体の集積構造との比較から、本化合物も多孔性細孔にバナジルユニットが接触した酸化反応空間を形成していることが分かった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)