Project/Area Number |
12740388
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
|
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
高原 周一 岡山理科大学, 理学部, 講師 (20289135)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 制限空間 / アルコール / ダイナミクス / 誘電率 / 中性子散乱 / MCM-41 |
Research Abstract |
1.中性子散乱測定:MCM-41メソ孔に毛管凝縮させたCD_3OHについて日本原子力研究所のtof型分光器AGNESを使用し中性子散乱測定を行った.メチル基の水素を重水素に置換することにより水酸基の水素原子の運動を主に観測できる.MCM-41メソ孔内のCD_3OHのスペクトルは,前年度に測定したCH_3OH(メチル基の水素の運動を主に観測している)と同様,バルクと比較して線幅が狭く,メソ孔内でメタノール分子は運動が抑制されることがわかった.メタノールと比較するためMCM-41メソ孔に毛管凝縮させたアセトニトリルについても中性子散乱実験を行った.その結果,メソ孔内でのアセトニトリル分子の運動性はバルクとあまり変わらなかった.これは水素結合性でないアセトニトリルの分子運動の協同性が水素結合性のメタノールよりも小さいことが原因だと考えられる. 2.誘電率測定:前年度に作製した装置を用い,MCM-41メソ孔に毛管凝縮させたアセトニトリルの誘電率測定を行った.メタノール・エタノールでは誘電スペクトルはメソ孔表面付近およびメソ孔中心部の分子からの寄与に分離できたが,アセトニトリルでは分離できず,かなり幅広のピークが1つ観測された.これは,MCM-41メソ孔のアセトニトリル分子の運動が不均一であり,緩和時間に分布があることを意味している.本来メソ孔内の運動は表面場の影響を受けて不均一になりやすいと考えられる.メソ孔内のアルコール分子の運動性が均一性をある程度保持しているのはアルコール分子運動の協同性の高さによると考えられる.
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)