テトラチアフルバレン二量体を用いた強相関系有機合成金属の開発
Project/Area Number |
12740390
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
藤原 秀紀 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (70290898)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 有機伝導体 / 電子供与体 / 二量体構造 / カチオンラジカル塩 / 構造有機化学 / 結晶構造 |
Research Abstract |
研究代表者はこれまで新規なπ電子系拡張型ドナー分子の開発を行い、トリチオ基で二架橋したテトラチアフルバレン(TTF)二量体が、その構成分子であるTTFが面をあわせた構造を有し、分子内でTTF間に相互作用を有することが明らかにした。今回、新たな構造を有するテトラチアフルバレン(TTF)二量体分子の開発を目的として、各種新規ドナー分子の合成を行ったところ、反応条件を変えることにより、架橋部分の構造が変化し、TTF二分子が面を合わせず、一列に並んだような分子の合成に成功し、その構造について検討を行った。また、別の構造を持つ分子としてTTF部分が分解し、更に三量体構造を形成するものも得られた。 一方、磁性と伝導性の両方を示すような磁性伝導体の開発を目的として、安定有機ラジカルを内包した各種π電子系拡張型ドナー分子を新たに合成し、それらの結晶構造と電気化学的、磁気的性質について検討を行った。また、電解法により作成したカチオンラジカル塩の電気的・磁気的物性を調べたところ、立体障害の大きな有機ラジカル部位を有しながらも室温伝導度が10^0-10^<-1>S・cm^<-1>程度の良好な値を示し、活性化エネルギーが0.1eV程度の半導体的伝導挙動を示すものが得られた。一方、ESRとSQUIDの測定から、これらの塩は100K以上で伝導電子と局在スピンが共存した常磁性半導体であることが判り、40K以下では有機ラジカル由来のスピンが反強磁性的な相互作用を示す。以上のように立体障害の大きなラジカル部位を有しながらも良好な伝導性を示す常磁性伝導体が実現できたことは今後の磁性金属開発のための足がかりになると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)