Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究は,"水溶液内でのイオン会合反応"と"非イオン界面活性剤ミセルへの分配反応"を組み合わせ,電気泳動分析の新しい分離モードである"イオン会合ミセル分配-キャピラリー電気泳動法"の開発を目的としたものである.イオン会合試薬と非イオン界面活性剤が泳動液中にともに存在する場合,水溶液内のイオン会合反応,非イオン界面活性剤へのイオンの結合反応に加えて,イオン会合体のミセル結合反応が関与する. 本年度は,プロトンを対イオンとするイオン会合ミセル分配-キャピラリー電気移動法について詳細な検討を行った.電気泳動移動度を用いる平衡反応解析により,フェノール等の酸性物質の非イオン界面活性剤ミセルへの結合反応の解析と,結合反応に対する酸性物質の疎水性の寄与・選択性の解明に成功を収めた.電気泳動移動度を用いる溶液内反応の解析では,水溶性カリックスアレーンのアルカリ金属イオンに対する選択性,ポリオキシエチレン部位を有する界面活性剤への結合反応と陰イオンの分離分析への適用など,幅広い反応系において成功を収めた.また,疎水性媒体が関与する二相間分配系として,アルカリ金属-クラウンエーテルの反応をモデルとして,逆相分配HPLCのリテンションファクターを平衡反応の解析に利用するとともに,移動相内の反応がカラム保持と密接に関連することを解明した. さらに,キャピラリー電気泳動法による分離分析法として,水溶性芳香族アルデヒドを用いるシッフ塩基への誘導体化法を開発し,アルキルアミンの高感度分析に成功した.
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