Y123バルク体の溶融成長における強磁場の効果と組織制御
Project/Area Number |
12750007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
淡路 智 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10222770)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | YBCO / 強磁場 / 結晶成長 / 示差熱分析 / 超伝導 / 部分溶融 / 微細組織 |
Research Abstract |
本研究費で購入した磁場中電気炉を金属材料研究所付属強磁場超伝導材料研究センターに既設の15T伝導冷却超伝導磁石と組合せ、これにすでに作製していた示差熱分析ユニットを挿入して、磁場中示差熱分析装置を完成させ、さらにLabView(ナショナルインストゥルメンツ社)上で動作する測定ソフトウエアを作製した。これにより15Tまでの高磁場中1200℃までの温度における示差熱分析装置が実現した。 開発した装置を用いて、磁場中の示唆熱分析を行い、溶融成長への磁場の影響を詳細に調べた結果、昇温過程における溶融温度が、磁場でまったく変化しない一方で、冷却過程では印加磁場の増加にともなって、結晶化に伴う発熱ピークが低温側にシフトすることが明らかとなった。さらなる詳細な実験により、磁場によって結晶成長速度が遅くなっていることが明らかとなった。ここで得られた結果は、以前から得られている組織変化や結晶性の向上などの結果を定性的に説明できる。 さらに、磁場中で溶融成長をさせた試料の磁束ピンニング特性をさらに詳細に調べるために、電流ー電圧特性を詳細に測定した。超伝導状態における電流ー電圧特性には局所的な臨界電流密度の分布の情報が含まれている。したがって、これを詳細に調べることによって、磁場によって磁束ピンニング特性がどう変化した理解できることになる。実験の結果、局所的な臨界電流密度の分布は、溶融時に印加した磁場が増大するにしたがって、狭くなることが分かった。これは、磁場によって磁束ピンニング特性そのものも影響を受けることを意味しており、今後の材料設計のパラメーターとして磁場が有用であることを意味している。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)