Project/Area Number |
12750034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
芦原 聡 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10302621)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | カスケード非線形光学効果 / 超高速光制御 / 超短光パルス圧縮 / 疑似位相整合 / 波長変換 / 超短光パルス / 光スイッチング |
Research Abstract |
次世代の毎秒テラビット光通信・情報処理や超短光パルス発生・制御においては、全光制御が必須の技術である。本研究では、カスケード2次非線形光学効果を用いた全光スイッチングの基礎特性解明およびその実現を目的とした。特にこれまで行われなかった、フェムト秒光パルスでの動作に焦点を絞った。 まず、BBO非線形結晶におけるタイプ1角度位相整合配置で、フェムト秒光パルスに誘起されるカスケード非線形位相シフトの時間プロファイル等を数値計算および実験により明らかにした。また、カスケード非線形効果を利用した新しい超短光パルス圧縮システムを提案し実現した。カスケード非線形効果特有の負性位相シフトと媒質の正常分散をバランスさせると可能となる、ソリトン的パルス圧縮システムである。計30ミリ程度のBBO結晶を用いて、チタンサファイアレーザーの再生増幅パルス(中心波長800nm)を135fsから45fsへと約3分の1への圧縮を実現した。このシステムのメリットは非常にシンプルであることとエネルギーロスが10%程度と極めて少ないことである。圧縮された光パルスは、Frequency-Resolved Optical Gating法により振幅・位相特性まで特定した。数値計算により、原理的には25fs程度までの圧縮が可能であることを示した。 次に、より高機能なカスケード素子実現へ向け、強誘電体タンタル酸リチウム結晶の分極反転素子を作製し、そのカスケード非線形効果のフェムト秒応答特性を測定した。結晶基板に周期電極をパターニングした後(周期3ミクロン)、電圧印加法によりポーリングを行った。大きな非線形光学定数(15pm/V)と真性非線形屈折率の協力的効果により、大きな正の非線形位相シフトが発生することを確認した。またその大きさと時間プロファイルが位相不整合量により変化する特性も明らかにし、光スイッチング動作への指針を示した。
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