第一原理・古典連成分子動力学法の開発とセラミックスの機械的特性評価への適用
Project/Area Number |
12750073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾方 成信 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20273584)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 第一原理分子動力学法 / 古典分子動力学法 / セラミックス / 機械的特性 / 連成手法 / 窒化ケイ素 |
Research Abstract |
本研究において次の成果を得た。 1)古典分子動力学に使用するポテンシャルを決定するにあたり、まず、第一原理分子動力学法により窒化ケイ素の引張りおよびせん断変形解析を行なった。この解析により今まで実験では求められていなかった単結晶の理想強度によるデータを得ることができ、精度の高いポテンシャルを構築するために必要なデータが揃った。そして、この結果をもっとも良く再現する古典分子動力学用原子間ポテンシャルを選定した。選定したのは3体ポテンシャルであり、このポテンシャルより計算される格子定数、弾性定数、結晶構造は第一原理計算より得られるこれらの結果と一致した。さらには、理想引張り強度、理想せん断強度も十分な精度で第一原理計算の結果ともほぼ一致することを確認した。これにより本連成手法に用いるポテンシャルが完成したと言える。なお、本ポテンシャルでは長距離クーロン相互作用を近似的に7Åで打ち切っている。 2)つぎに、第一原理計算領域と古典分子動力学計算領域の間の遷移領域での相互作用の計算手法について検討した。この領域の原子に働く力は、同一原子に対して第一原理分子動力学計算と古典分子動力学計算の両方で計算し、原子位置がどちらの領域に近いかで、これらの領域間でなめらかに変化する関数に従う割合で、それぞれの計算結果より得られる力を足し合わせることにより決定した。本研究で検討した第一原理計算結果を良く表現する3体ポテンシャルを用いた場合、両領域間の力の整合性が十分であることを確認した。 3)第一原理計算領域自動設定のためのアルゴリズムについて検討した。与えられたモデルの原子配置に対して原子の配位数解析を行い、配位数が完全結晶のそれと異なる場合、その周り7Åを第一原理計算領域として設定する。このアルゴリズムを使用することにより、原子構造の乱れた領域を第一原理分子動力学計算で扱うことができた。 4)以上の連成手法を用いて試験的にき裂先端近傍の解析を行って、全体的な動作が正常であることを調べた。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)