Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
マイクロマシーンの構造材料に応用することを目的として,カーボンミルドファイバーとポリエステル樹脂からなる短繊維強化複合材料の諸特性を検討した.その結果,ポリエステル樹脂に10%程度のカーボンミルドファイバーを混入することによって,弾性率および破壊じん性については約2倍に向上し,熱膨張率については約3分の1程度に抑制されることが明らかになった.このことにより,マイクロマシーンの実用化にあたって問題となっている寸法精度や信頼性の向上が図れることが示唆された.また,マイクロマシーンでは静電気などの影響が問題視されることも少なくないが,カーボンミルドファイバーの混入によって,ポリエステル樹脂の導電性を大幅に上昇させることが可能であることが明らかになった.しかし,本研究で検討した繊維含有率の範囲では,強度を有効的に改善することはできなかった.これらの実験結果のうち,弾性率や強度に関しては,複合則をもとにした理論予測にほぼ従ったものであり,有限要素法による数値解析結果ともほぼ一致した.以上のように,成形性に優れた高分子系材料をカーボンミルドファイバーで補強することによって,強度特性および機能特性の両面で著しい性能向上が望めることが明らかになった.現在,申請者らが提案した材料系を用いたマイクロ機械要素の設計および試作を行っており,今後,実用化に向けて,生産性や耐久性などの評価を行う予定である.また,本研究開発事業での対象は,数百ミクロンオーダーの機械要素が対象であったが,今後,さらに微小な機械要素への応用を進めるため,光硬化性樹脂とカーボンウィスカーを用いた複合材料の試作を検討している.
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