外力効果を考慮したSGSモデルを用いた回転・成層乱流境界層の輸送機構の解明
Project/Area Number |
12750132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
坪倉 誠 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 講師 (40313366)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | LES / SGSモデル / 成層乱流 / 乱流境界層 / コリオリカ |
Research Abstract |
本研究の最終目的は外力が働く乱流境界層における、乱流輸送機構の理解をLESを用いて行う事である。この目標を受けて本年度は、昨年度開発したSGS乱流応力モデルの手法(JSME Int. J.掲載)を踏襲して、成層乱流場において重要な役割を演ずると予想されるSGS熱流束モデルの開発を行い、これら新たに開発されたSGSモデルを用いて、高レイノルズ数の成層乱流境界層のLES解析を行った。 まず、SGS熱流束のモデルとして一般に用いられる、ダイナミツクスマゴリンスキー型渦拡散モデルに変わる等方型渦拡散モデルの提案を行った。さらにこの等方型渦拡散モデルに対して、SGS熱流束における速度勾配の効果を考慮した非等方型渦拡散モデルの提案を行い、その有用性をパッシブなスカラー輸送を伴うチャネル乱流において確認した(日本流体力学会発表、日本機械学会論文集掲載)。次に浮力が支配的に働く乱流場として、強制熱対流場(ベナール対流)に提案したモデルを適用し、外力が働く乱流場での有用性を示した(2^<nd>TSFP国際会議発表)。 これら新たに開発したSGS乱流応力、熱流束モデルを用いて高レイノルズ数の壁専断乱流のLES解析を行った。解析対象は片面開放チャネル乱流とし、レイノルズ数をチャネル幅と壁面摩擦速度で定義して10,000、バルクリチャードソン数を0(中立)、100(安定)とした。得られた結果は平均速度について経験則と良好な一致を示した。特徴的な渦構造として、中立場において、平均速度に対して対数速を示す領域で、壁面極近傍の低速ストリーク構造と類似の低速領域が観察された。またその大きさは壁近傍のストリーク構造の数百倍に達する事が判った。この大規模構造は成層性による影響を受け、安定条件においてはその空間スケールが小さくなる事を明らかにし、高レイノルズ数乱流境界層の輸送機構を考える上で重要な役割を担う事を示した(数値流体力学会発表)。この大規模構造の発生機構の詳細については今後の課題としたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)