直接数値解析による火炎の動的挙動の解明

Research Project

Project/Area Number	12750163
Research Category	Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
Allocation Type	Single-year Grants
Research Field	Thermal engineering
Research Institution	Osaka University
Principal Investigator	木下進一大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70263209)
Project Period (FY)	2000 – 2001
Project Status	Completed (Fiscal Year 2001)
Budget Amount *help	¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000) Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000) Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Keywords	乱流拡散火炎 / 直接数値解析 / 消炎 / 火炎曲率 / 選択拡散 / H_2 Ratio / 素反応動力学
Research Abstract	本研究では,乱流火炎の基礎的構造を解明するために,その素過程として考えられる渦を伴う噴流火炎を対象として,素反応動力学および多成分拡散を考慮し乱流モデルを用いない直接数値解析を行い,その構造および動的挙動を明らかにし,その挙動が火炎特性に与える影響について詳細に評価することを目的としている. 燃料と空気を並行に流す噴流層流拡散火炎において,燃料流に定の振動を与えた場合の数値解析を行い,燃料流の振幅および燃料の組成をパラメータとして,そこで生じる渦と干渉する火炎の構造および動的挙動について評価した.またその結果から,火炎温度や局所消炎などの特性と火炎の伸張,圧縮および選択拡散,火炎曲率などの影響因子との関連性について検討を行った. 結果は次の通りである.(1)火炎は燃料流の振動により形成される渦との干渉により燃料側から見て凸の曲率を持つ.(2)火炎温度は伸張率には対応せず,熱と化学種間の選択拡散の影響を表すエンタルピーの過不足および化学種問の選択拡散の影響を表すH_2 Ratioに対応する.(3)H_2:N_2=30:70を燃料とする火炎で燃料流速の速い場合,火炎は非常に高い伸張率を受けるが消炎に至らない.(4)H_2:N2=15:85を燃料とする火炎では,伸張率の高いところで必ずしも消炎せず,選択拡散に伴う火炎温度低下も関連して消炎に至る.