Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究は,高精度工作機械用精密位置決めサーボ機構の高分解能・高精度のために行ったものである.従来のサーボ機構では,位置指令パルスと実際に発生した変位を表すエンコーダの出力パルスを,可逆偏差カウンタにより比較し位置偏差を求めるため,位置決めの分解能はエンコーダの分解能によって決められてしまうからである.また,高精度エンコーダの出力を位相的に高い倍率で内挿し高分解能を得る方法が一般に用いられているが,通常の内挿器の場合,出力周波数(分解能と速度の積)が低く,分解能を向上するため,精密サーボ機構の動作速度を低くさせてしまう. そのため,本研究では,位置偏差の周波数がエンコーダの周波数に比べて格段に低いことに着目し,エンコーダの出力ではなく,位置偏差を内挿する方法を提案した.具体的に,指令パルスとエンコーダの出力パルスとの位相差を2相出力型位相差検出器により求め,2相三角波を出力する2相型PLLにより内挿して高分解能を実現する.この2相三角波は指令パルスの積算値とエンコーダ出力パルスの積算値との差になるので,高速動作においては各々のパルス周波数は高くなるが,積算値の差を取ると,周波数が低くなるため,高速動作時においても,位置偏差を直接に内挿することにより遥かに高い分解能の位置決めが可能になった. 本年度では,三角波を出力する2相型PLLの特性の解明,それを用いた位置偏差内挿器の設計・製作をし,高精度位置決めサーボ機構への応用を行った.位置決め制御により提案したサーボコントローラの有用性を明らかにされたとともに,高速高精度位置決めサーボ機構が実現可能であることを示された.
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