Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Research Abstract |
ステレオビジョンを用いた視線計測システムおよびそれを用いたアプリケーションを構築してきた.具体的な研究成果は以下の3点である. 1.ポータブル顔情報計測装置の開発 ノート型コンピュータと小型カメラを用いて,人間の頭部の位置・姿勢および視線の方向をビデオレート(30Hz)で計測するシステムを構築した.このために,ノート型コンピュータのCardBus用の画像キャプチャシステムと,ステレオ画像を1枚のキャプチャカードで取り込むための小型画像多重化装置も開発した.開発したシステムを用いると,頭部の位置・姿勢については1[mm],1[deg],また視線方向については3[deg]程度の誤差で計測できる. 2.非接触ポインティング・デバイス(顔マウス)の試作 顔情報計測装置を用いて,画面上のマウスカーソルの動きを顔の動きにより制御するインタフェースを構築した.従来からある視線によりカーソルを制御するシステムと異なり,頭部に計測のための機器を装着する必要がないためにユーザへの身体的な負担が軽く,また目に対する赤外線照射の必要もないため安全性が高い.また,実験の結果視線を直接用いるよりも,顔の向きをカーソルの動きの制御に用いる方が,安定して画面上のボタンなどのクリックが行えることができることが明らかになった. 3.視線操縦型車いすシステムの試作 顔情報計測装置を用いて,顔・視線の動きにより電動車イスを操縦するシステムを試作した.このシステムで採用したインタフェースは,人が行きたい方向へ顔や視線を向けるとそちらに進むというものである.また,頭部の動きによるジェスチャを認識し,うなずくとスタート,首を振るとストップする機能も持つ.さらに,我々がこれまでに行ってきた自律移動ロボットのナビゲーション機能も組み込み,生駒市立図書館において「人をサポートする知的車いす」としての実証実験を行ってきた.これまでに多数のユーザ(子供からお年寄りまで200人以上)に試乗してもらい,操作体系としては誰でも容易に習得できるものであることを確認した.
|