Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究では複数のワイヤにより一つの吊り荷を懸垂し,吊り荷の3次元位置・姿勢制御を可能とする"多自由度クレーン型マニピュレータ"の開発とその制御手法の検討を目的とした.本年度は,このうち風などの外乱が存在する場合でも懸垂系に揺れを生じない動作制御手法の開発に焦点をあて,以下の2つの研究をおこなった. 1)複数ワイヤによる懸垂型位置決め機構の構成原理の確立 申請者らはすでに3本ワイヤによる3次元位置・姿勢制御可能な一つの機構を提案しているが,その他のワイヤ懸垂機構で同様な機能が実現できないか,また,このようなワイヤ懸垂機構の一般的な力学的性質については明らかでなかった.そこで,ワイヤ懸垂系の一般的な動力学モデルを導出し,この力学釣合式における解の存在条件に基づいた,位置決め機構成立条件を導いた.この研究は裏面の論文"非完全拘束型パラレルワイヤ懸垂機構の逆運動学解析と順運動学計算法"において公表している. 2)逆動力学補償による状態フィードバックを用いた動作制御手法の確立 前年度の研究では,多自由度クレーン型マニピュレータの動作制御手法として,システムの逆動力学計算による非線形特性の補償と状態フィードバックにより,外乱が存在する場合にも有効な,懸垂系に揺れを生じない制御則を提案し,シミュレーションによりその有効性を確認した.本年は多自由度クレーン実験装置を開発し,実験により有効性を確認した.このとき,状態フィードバックにおいては懸垂系の位置と速度を測定する必要があるが,この状態量を得るためにワイヤの引き出し角度をエンコーダで検出し,状態量を推定する手法を開発した.この技術は裏面の論文"逆動力学計算に基づくクレーンのフィードバック制御"において公表している.
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