各種環境下における沿面放電路の電気光学効果による電位・電界分布測定
Project/Area Number |
12750235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
熊田 亜紀子 東大, 助手 (20313009)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ポッケルス / 沿面放電 / 電位分布 / SF6 / 進展形状 / 電界センサ |
Research Abstract |
本研究では基本的な開発を終えた電位分布測定システムに、電界測定用のポッケルスセンサを組み合わせ、より総合的な沿面放電測定システムに拡張し、各種環境下における沿面放電進展時の電位分布、電荷密度分布、電界分布など従来の手法では測定不可能であった重要なパラメータの計測を行うことを目的としている。なおこれらの測定値を基に沿面放電進展機構の理論的な解明・モデル化も視野に入れている。 本年度においてはまずポッケルス電位差センサ(既存)を、沿面放電路電界測定用センサに改造した。このセンサは、放電路に探針を直接挿入し、探針間の電位差を計測することで電界を求められる構造となっている。しかしながらこのセンサの分解能、被測定対象への擾乱の評価を行ったところ、センサの位置分解能・擾乱の大きさともに電位分布測定システムの分解能と比較して芳しくなく、両者を融合するメリットは小さいことがわかった。そこで放電進展時の電界分布は、電位分布測定システムによる測定結果を基に画像処理を行い求めることとした。球電極や円柱電極近傍の電界分布をこの手法を用いて計測し、数値電界計算による理論分布と良く一致することは確認している。 沿面放電は、誘電体や環境ガスの影響を大きく受けることが一般に知られている。そこで本年度においては電界センサの開発・評価と並行して、電位分布測定システムの格納容器(減圧容器)の設計、製作を行い、環境ガスをSF6(160〜760Torr)、窒素(760Torr)に置換して正極性及び負極性沿面放電の電位分布の測定を行った。その結果、SF6下においては、負極性沿面放電の進展形状は気圧にかかわらずぼんやりとしているのに対し、正極性沿面放電は低気圧になるにしたがって輪郭がぼんやりとし、負極性沿面放電の進展形状に類似していく様子が確認された。形状が類似していくにしたがって、電位分布も極性の相違がみられなくなった。 来年度は、誘電体の厚さの影響を同様の手法で調べるとともに、より実用機器に近い環境(4〜5気圧SF6、トリプルジャンクションを模擬した電極構成)を再現できるようシステムを改良し沿面放電測定を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)