高周波キャリア型薄膜磁界センサの小形・高感度化に関する研究
Project/Area Number |
12750288
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹澤 昌晃 九州工業大学, 工学部, 助手 (20312671)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 高周波キャリア型磁界センサ / MIセンサ / 磁区構造 / 磁気異方性 / 小形化 / 高感度化 / 高周波キャリア型 / 表皮効果 / 磁区 |
Research Abstract |
本研究の目的は、室温動作が可能でSQUI口相当の磁界検出感度を持つ磁界センサである高周波キャリア型薄膜磁界センサ(MIセンサ)において1pT程度の高磁界感度を目指すとともにlmm以下の小形化を実現することである。このために、センサ素子構造L磁性材料の最適化によるセンサの小形・高感度化を目指した本研究ではアモルファスCoNbZr薄膜を微細加工して得られる長さlmm、幅20μmの磁界センサ素子を作製し、外部磁界に対するセンサ素子のインピーダンス変化および磁区構造変化を詳細に観測するとともに、計算機シミュレーションの結果と併せてセンサ出力と磁区構造変化の対応関係についても検討した。その結果、素子端部に発生する還流磁区がセンサの高感度領域において磁壁移動を引き起こし、磁界感度の低下とともにセンサの周波数特性の劣化をまねくことが明らかとなった。また、この磁壁移動を考慮した場合の外部磁界に対するセンサのインピーダンス変化を計算機シミュレーションにより定量的に導出した。ここで得られた知見を利用して、センサ素子に磁壁ピンごングおよび強磁性ノ反強磁性結合による一方向異方性を利用した磁区構造制御を行った。無磁界中熱処理による磁壁ピンニングを施した素子では還流磁区面積の増大を抑えられ、高感度領域でのセンサ出力低下を抑制できることが分かった。,さらに、強磁性/反強磁性膜積層時に界面に発生する交換結合によって一方向異方性を誘導した素子では、磁区構造制御が行えるだけでなく、初期状態の磁化方向を一方向に揃えることによりバイアスコイル無しで正負の磁界に対する非対称応答を得ることができた。これより、これまで小形化を困難としていた巻線構造をセンサ素子より排除でき、さらなる小形化を実現できる。これらは小形センサ素子の実現において極めて重要な成果である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)