低圧微分型静電分級装置によるプラズマ反応器内での微粒子発生機構解明
Project/Area Number |
12750307
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
薛 光洙 (薜 光洙) 理化学研究所, ナノ物質工学研究室, 研究員 (60298148)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | プラズマCVD / 微粒子 / 低圧微分型静電分級装置 / 微粒子サイズ分布 / 微粒子汚染 |
Research Abstract |
低圧での気相化学反応を利用したプロセスは近年の半導体集積回路製造には欠かせないものになっている。特に、プラズマを利用した気相化学反応は、プラズマCVDやプラズマエツチングなど、その利用範囲はひろい。しかし、化学的に活性なプラズマ環境では、微粒子が発生しやく、発生した微粒子が集積回路の断線、短絡または劣化等を引き起こす原因となる。半導体集積回路の著しい微細化に伴い、問題になる微粒子の大きさは、今では、数十ナノメーターほど小さくなっている。 プラズマCVD等の低圧気相化学反応器内に発生する微粒子の観察には、主に光散乱や電子顕微鏡を利用した観察法が用いられている。光散乱法は、反応器内での微粒子の空間分布や微粒子発生をリアルタイムに観測できる利点があるが、ミクロン以下の粒子径を持つ微粒子の測定が困難である。一方、電子顕微鏡観察法は、数nmほどの小さい微粒子まで観察できるが、反応管内に浮遊している微粒子が直接測定てきない。このように、現状では、数十ナノメーターほどの粒子径を持つ微粒子をリアルタイムに計測できる手法がなく、有効な計測方法が求められている。 本研究では、我々が近年開発した低圧微分型静電分級装置(DMA ; Differential Mobility Analyzer)を利用し、プラズマCVDで発生する数nm〜数百nmの大きさを持つ微粒子が計測できることを実証した。以下は、本研究で得られた新たな知見である。 1)CVD圧力173Pa、rfパワー200Wの堆積条件下で、粒子径20nm〜80nmで粒子濃度約10^9/cm^3が観測された。 2)プラズマCVD圧力の増加につれ、発生する粒子の粒子径は増加する傾向が観測された。 3)プラズマCVD反応時間に沿った粒子径分布の変動を観測した際、プラズマ反応開始直後に急速な粒子濃度の増加とともに粒子径の増加が観測された。また、反応後約10-20秒後には、粒子径分布が定常状態に達し、反応終了直後に、定常状態より小さい粒子径を持つ粒子が発生することが観測された。 これらの研究成果をJ. Vac. Sci. & Technol. B等の雑誌に報告した。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)