ディジタルフィルタの設計効率改善および安定判別手法に関する研究
Project/Area Number |
12750320
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
市毛 弘一 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 講師 (10313470)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ディジタルフィルタ / 安定性 / スプライン関数 / 画像処理 / FIRディジタルフィルタ / スプライン / ボックススプライン |
Research Abstract |
本研究は、様々なディジタルフィルタの設計効率改善や安定判別のための新たな手法を構築することを目指すものである。設計効率改善については平成12年度に一定の成果が得られたことから、平成13年度は、フィルタの安定判別、特に画像処理応用のためのフィルタの安定化にっいて検討を行った。 ディジタル画像処理技術、特に画像操作のための基礎技術においては、補間やフィルタリングなどの操作が重要になる。高精度な操作を行うためには、複雑な処理が必要となるだけでなく、そのアルゴリズムの安定化が重要な問題となる。例として、画像処理でよく用いられるスプライン関数の係数導出過程では、逆方向のフィルタリングを行うことで安定性の問題を解決している。 平成12年度に、画像処理のためのひとつの関数として、ボックススプライン関数に注目して、その高速アルゴリズムを提案した。しかしながら、このアルゴリズムは関数基底に関するものであり、この関数を用いて実際に画像処理を行うためには、ボックススプライン係数の導出および画像再構成アルゴリズムが必要であった。これらの過程では複雑な演算の簡略化や係数導出プロセスの安定化が問題である。特に、係数導出にはIIRフィルタが必要なため、安定性に関する議論は避けられない問題となる。そこで、差分処理とIIRフィルタを組み合わせることで、安定に画像処理を行うことのできるアルゴリズムを考案し、その性能を実際に検証した。IIRフィルタ単体では安定性を保証できない場面においても、差分処理を組み合わせることで安定化を図ることができることを示した。さらに、こうした考察に基づいて、実際に画像の分解・再構成アルゴリズムを構築し、その性能を検証した。一般には安定性が問題となるHRフィルタに関して、特に画像処理に用途を特化すれば、差分処理や逆方向フィルタリングを組み合わせることで、安定化および計算の効率化を図ることが可能となることを示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)