次世代インターネットにおけるマルチメディア通信のための有線・無線協調プロトコル
Project/Area Number |
12750352
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
甲藤 二郎 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (70318765)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | モバイルIP / 高速ハンドオフ / シームレスハンドオフ / ゲートウェイ / 適応誤り制御 / 階層化マルチキャスト / 階層化外部エージェント / モバイルマルチキャスト / マイクロモビリティ / セルラーIP / ハンドオフ |
Research Abstract |
前年度の研究成果を発展させ、無線環境、ならびに有線・無線の混在環境下においてインターネット接続を行うときに、効率的なマルチメディア通信を実現するための諸問題の解決に努めた。 (1)移動環境に適した受信者駆動階層化マルチキャストプロトコル IPマルチキャストを用いたマルチメディア情報の配信制御方式として、受信者駆動階層化マルチキャスト(Receiver-driven Layered Multicast : RLM)プロトコルが知られている。本提案では、このRLMプロトコルを移動通信環境でも使用可能とするための二つの方式を提案した。 ・接続エリアの異なる複数のドメインを用意し、そのドメインと各階層を対応つける方式。 ・RLMプロトコルの状態遷移に、無線環境特有のビット誤りによって発生したパケット廃棄による状態遷移を付加した方式。 それぞれの方式に対してシミュレーションを行い、提案方式の有効性を明らかにした。 (2)有線・無線境界部(ゲートウェイ)における適応誤り制御技術 有線・無線の混在したインターネット接続環境を想定し、有線接続を想定したパケット廃棄対策として使用されるFECパケット方式と、無線接続を想定したビット誤り対策として使用されるFECヘッダ方式とを統合し、それぞれを有線・無線境界部のゲートウェイにおいて終端・適応制御をかけることで、FEC(誤り訂正符号)によるオーバーヘッドの影響を最低限に抑え、かつ受信端末における満足のいく再生品質を実現するための方式を提案した。合わせて、シミュレーションによって提案方式の有効性を明らかにした。また、既存のRTP/RTCPプロトコルを用いたゲートウェイの実装手段も明らかにした。 (3)高速ハンドオフ・シームレスハンドオフ技術の開発 移動しながらインターネット接続を行う場合に、特に音声や動画像の受信時に大きな品質劣化要因となるハンドオフ(基地局の切り替え)の問題に対して、ハンドオフの影響を最低限に抑えるための移動管理アルゴリズムの提案を三件行った。 ・ハンドオフ時に旧ドメインと新ドメインに小規模なマルチキャストを行う方式。これによって接続の瞬断が軽減される。 ・ハンドオフ時にアクセスルータと基地局の双方で階層的にバッファリング・バイキャスティングを行う方式。これによって、パケットの誤順序到着が抑えられる。 ・ハンドオフ接続先の予測にGPS等の位置情報を利用して接続ドメインの再構成を行う方式。これによって、物理層レベルのアクセスルータのドメイン構成とネットワーク層レベルのドメイン構成の不一致の問題が解消される。 以上の提案方式それぞれに対してシミュレーション評価を行い、提案方式の有効性を明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)