遺伝子工学的手法によるウイルス検出法に適した水中ウイルス濃縮法の開発
Project/Area Number |
12750494
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil and environmental engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
片山 浩之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (00302779)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ウイルス濃縮 / 陽イオン / 水道水 / 河川水 / ポリオウイルス / 静電的な相互作用 / アルミニウムイオン / 陰電荷膜 / ウイルス / 濃縮 / 酸洗浄 / PCR / 海水 |
Research Abstract |
静電的な相互作用を利用してウイルスを濃縮する方法として、陽イオンコート・酸洗浄・アルカリ誘出法を開発し、その有用性の検証を行った。 陽イオンを含む液をろ過して陰電荷膜を陽イオンでコートし、擬似的な陽電荷膜として水中ウイルスの吸着に使用することを試みた。さらに、酸性溶液を通すことにより陽イオンのコートをはがし、その後アルカリ性溶液でウイルスを誘出することを試み、ウイルスの回収率をプラック法により測定した。 対象としたウイルスは、ポリオウイルスのワクチン株とした。陽イオンの種類として、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ポリ塩化アルミニウム(PAC)を用い、ウイルス濃縮の最適化を行った。また、精製水、水道水、河川水を対象とし、その中にポリオウイルスを投入してウイルス回収率を測定した。 陽イオンとしては、アルミニウムイオンを用いた場合にウイルスの回収率がもっとも高かった。また、精製水と水道水に対しては、ウイルスの回収率は安定して60%以上であり、優れたウイルス濃縮法であることが示された。一方、河川水の濃縮においては、ウイルス回収率が10%以下から100%程度まで大きく変動した。また、アルミニウムイオンコーティングした膜は河川水で目詰まりしやすく、透過水量をあまり大きくできないわかった。 陽イオンを除いた後に膜をアルカリ条件にすれば、ウイルスと膜はともにマイナスに帯電することから、ウイルスが膜から離れやすくなると考えられる。この特性を利用し、有機物を含まない誘出液を用いたウイルスの回収を試みる。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)